森の工場(団地化の取り組み)

森の工場(集約化)

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高度経済成長が進む反面、日本の山村は過疎と高齢化の波に洗われてきました。一方で、小規模な山林所有者が多いのも日本の特徴です。高知県も、またわが地域も同様です。
 木材価格が下落し、市場が外国産木材に押される中で、山の手入れ不足・間伐の遅れが顕在化し始めました。以来、20年が経過します。
 こうした事態を打開しようと、私たち組合が取り組んだのが集約化、「施業モデル団地」を作ることでした。所有者が小規模に分散していても、個々の努力があれば、森林の生育に支障はありません。が、木材の生産・運搬や販売には大きなロスが生じ、コストアップに直結します。
 地域を定め、組合員に集まってもらい、相談を始めました。協議の内容は、道を抜き、できれば高性能機械が使える道づりをし、切捨て間伐ではなく、出荷につながる施業としたい、と相談しました。スタートは1995年(平成7年)で、通常総代会への構想提案でした。

森の工場(集約化) 森の工場(集約化)


 新しい取り組みには、当然多くの困難がありました。が、組合員の協力で、ひとつ二つと「施業モデル団地」を広げることができました。
 作業道を抜き、機械化を進め、間伐を実施する。職員も懸命につとめましたし、技術も上がってきました。各地で座談会を開かせてもらい、事業の集約化=団地化へ合意の形成を図りました。
 目標はコストダウンを目指した団地化施業。そのために3本の柱「作業道」「機械化林業」「人作り」を一体的に行うことでした。  2004年(平成16年)には高知県が、こうした団地化を「森の工場」と名づけて全県的に取り組むこととしました。同時に、私たち組合は全国森林組合連合会から集約化の「モデル組合」の指定を受けました。
 これが2009年、国の森林・林業再生プラン実践事業への応募につながってゆきます。
 “信頼と実行”で進めてきた私たち組合の「森の工場」は、2013年3月現在で、1万0764haにまで広がりました。

間伐の効果
手入れの遅れた山林は過密となり枝葉が伸びず幹も太らないため、ひょろひょろとした「ローソク状」の木となり、経済的に価値の低い山となってしまいます。また、このような山林は林内が暗く、下草が茂らないため表土がむき出しの状態となります。そのため雨が降るたびに表土が流れてしまい、最終的には土砂崩れを起こしかねません。

しかし、間伐をおこなって適正な立木密度とすることで、再び木の成長を促し、優良な経済林としてよみがえらせることが可能です。

手入れの遅れた山林をお持ちの組合員の方は、ぜひ当組合にお問い合わせください。

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